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病気を予防し、美容にも効果がある太もずくとは 驚くべき太もずくの栄養・効果 太もずくの食べ方 沖縄がオススメする味噌汁や天ぷらなどの太もずくレシピ もずくを食べるときの注意 |
沖縄の太もずくには、驚くべき健康効果・美容効果が隠されています。その栄養成分について解説します。また、もずくを美味しく食べるレシピもご紹介します。三杯酢で食べるだけでなく、味噌汁・天ぷらなどの食べ方が沖縄にはあるので、あわせてご紹介します。
病気を予防し、美容にも効果がある太もずくとは
沖縄で毎日のように食べられている太もずく。細長い形状で、麺類を食べるようにつるつるとすすって食べられます。ぬめりがあるのでのど越しも非常に良いのが特徴的です。
ホンダワラなどの他の褐藻類に付着するため、「藻(も)に付く」から「もずく」と呼ばれるようになったと言われています。日本で食べられているもずくの95%以上が沖縄県産のもずくです。
もずくは本来、サンゴや砂地に自生していましたが、群生せず、もずくが生息できる充分な環境は年々減ったため、天然ものはごくわずかの希少なものとなっています。沖縄県産のもずくの約9割が養殖されたものになります。
養殖のもずくは、海底にロープを這わせたところに付着させて群生するように育てます。そのようにすることで、まとまった量のもずくを収穫できるようになります。もずくの収穫はポンプを使ったホースで吸い取ります。
吸い取られた後は選別されて、もずくに付着した異物を取り除きます。もずくにはさまざまな雑海藻や海洋生物が住みつくので、収穫前も収穫後も丁寧に異物を取り除いていくことになります。
掃除に始まり掃除に終わるといわれるほど、もずくの養殖には念入りな選別作業が必要です。
驚くべき太もずくの栄養・効果
太もずくのヌルヌルを摂取することにより、多くの病気の予防や健康効果が得られることがわかりました。もずく以外にも、昆布・わかめ・めかぶなどの海藻に含まれるぬめり成分「フコイダン」が医学界で注目されています。
フコイダンは1913年に、スウェーデンの科学者H・Z・キリンによって発見されています。そこからフコイダンの研究が行われるようになり、現在では下記の効果があることがわかっています。
〇腫瘍やがんを予防する
〇胃潰瘍を防ぎ、また胃の不快感を改善する
〇アレルギーや炎症を抑える
〇肝機能を向上させる
〇悪玉コレステロール・中性脂肪・高血糖を抑える
〇ダイエット効果
〇糖尿病を予防する
〇動脈硬化を予防する
〇ウイルスに対する免疫力を上げる
〇食中毒を起こす菌の増殖を抑制する
〇抗酸化作用で活性酸素を消去してアンチエイジング
〇血液をサラサラにする
〇美肌効果(保湿、しみ・しわ・くすみの予防改善)
フコイダン以外にも多くの栄養効果があります。食物繊維が豊富に含まれているため腸内フローラを整え、便秘を改善します。最近では腸活がブームとなっています。腸の健康は美肌やダイエット効果につながるので、とても大切です。
ほかにもビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。ミネラルやビタミンも美肌や美しい髪を保つのには欠かせない成分となっています。
太もずくの食べ方
三杯酢や黒酢につけられて売られているもずくは、酢のものとしてそのまま食べます。塩漬けになっているものは、塩抜きが必要になります。以下に塩抜きの仕方をご紹介します。
塩抜きの仕方
1.ざるにもずくを入れ、流水で丁寧に洗う
2.水を張ったボウルにもずくを入れ、30分ほど水に浸しておく
3.もう一度ざるに入れて、流水で丁寧に洗う
塩抜きをしたもずくは日持ちがしなくなるので、冷蔵庫に入れて早く食べきるようにしましょう。
三杯酢・黒酢に漬けられたもずくに、おろししょうがを添えると風味が増し、さらに美味しく食べられるのでオススメです。
沖縄がオススメする味噌汁や天ぷらなどの太もずくレシピ
沖縄では毎日のように食卓にのぼる太もずく。さまざまなアレンジレシピが存在します。そのなかでも沖縄で多く食べられているレシピをご紹介します。
もずく酢
1.塩抜きしたもずくの水分をしっかりと切っておく
2.「米酢:醤油:砂糖:かつおだし=1:0.25:0.25:3」の割合で三杯酢を作り、ここに太もずくを漬ける
3.器に盛り、お好みでおろししょうがやおろしにんにくを添える
太もずくの天ぷら
1.もずくの水分を切り、ふき取っておく
2.もずくを食べやすい大きさに切る
3.もずくに軽く小麦粉をはたいておく
4.にんじん・玉ねぎなどの好みの野菜を薄切りにする
5.ボウルに小麦粉(100グラム)・冷水(100cc)・卵(1個)を入れ、混ぜて衣を作る
6.もずくと野菜を衣と一緒に混ぜる
7.クッキングシート(5センチ四方に切ったもの)の上に薄く広げる
8.油を170℃に熱し、クッキングシートを下にして、滑らせるように油の中に入れて揚げる
9.クッキングシートは途中ではがれてくるので、取り除く
10.きつね色になるまで揚げたら出来上がり
もずくの味噌汁
1.もずくを食べやすい長さに切る(塩漬けされたもずくを使う場合は、塩抜きをしておく)
2.油揚げを1センチの角切りにする(油揚げは油抜きをしておく)
3.水菜を食べやすい長さに切っておく
4.鍋にだしを温めて、油揚げともずくを煮る
5.味噌をといてから水菜を加え、器に盛る
もずくスープ
1.もずくを塩抜きして、食べやすい長さに切る
2.カニカマを裂いてほぐす
3.薬味のねぎを刻む
4.沸騰したお湯に、もずくとカニカマを入れて煮る
5.砂糖・醤油・顆粒チキンスープ・おろししょうが・ラー油で味付けをする
6.器に盛り、薬味のねぎを添える
もずくの卵焼き
1.もずく(1パック)・みつば(1/2束)・卵(3個)・薄口しょうゆ(小さじ1)・サラダ油(少々)を用意する
2.塩漬けになっているもずくは塩抜きをし、水洗いする
3.もずくを食べやすい長さに切る
4.みつばの根元を切り落とし、ざく切りにする
5.ボウルに、卵・薄口しょうゆを入れて混ぜ、もずくとみつばも一緒に混ぜる
6.玉子焼き器を熱して、薄く油をひく
7.卵液の1/3を玉子焼き器に流し入れ、弱火~中火で火加減を調整しつつ、半熟になるまで大きく混ぜる
8.卵が固まってきたら手前に寄せてまとめ、まとまったら奥に寄せる
9.再びサラダ油を全体に薄くひき、残りの卵液の半分を流し入れる
10.焼けている卵の下にも卵液を流しておく
11.卵が固まってきたら、奥から手前に巻いていく
12.同じ作業を繰り返し、残りの卵液も焼く
13.焼きあがったら、巻きすで巻いて形を整え、食べやすい大きさに切って器に盛る
もずくを食べるときの注意
もずくは食物繊維が豊富ですが、食べ過ぎると消化不良を起こし、便秘や下痢になることもあります。また、もずくにはヨウ素が含まれていますが、ヨウ素は摂りすぎてしまうと甲状腺機能に悪い影響を与えてしまうので注意が必要です。
1日3mgまでが過剰摂取とならない目安です。スーパーなどに売られているもずく酢の1パックには、ヨウ素が2.6mg含まれているので、そのくらいの量を目安に食べると良いでしょう。
まとめ
もずくにはフコイダンやビタミン、ミネラルなど、美容と健康を支える成分がたっぷりと含まれていることがわかりました。もずくはさっぱりとしていて食べやすく、調理方法もさまざまあるので、続けていきやすい健康食品といえるのではないでしょうか。
毎日のお食事のプラス1品に、また家呑みのおともに試してみてはいかがでしょうか。