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◆シーサーのモチーフは百獣の王!? ◆シーサーは守護神 ◆シーサーは2対で1つ ◆シーサーの本質 ◆沖縄県外へ旅立つシーサー ◆シーサー選びのポイント |
屋根に生息する生き物と聞いて「金のシャチホコ」を思い浮かべる方は名古屋人、「シーサー」と答えるならウチナーンチュ(沖縄に縁のある人)。今回のウチナーンチュ養成講座は、沖縄の庶民が暮らす屋根でシーサーについて、お話ししましょう♪
◆シーサーのモチーフは百獣の王!?
神社仏閣にいる動物といえばイヌ(=こま犬)とかキツネ(=お稲荷さん)ですが、シーサーの語源は「獅子」、いわゆるライオンです。
なぜライオン!? という感じですが、沖縄は昔からアジアの物流拠点のようなところがあるので、中国を経由して遠い国の文化も入ってきていました。その一つがシーサーだったんですね。
◆シーサーは守護神
古来、中国では法の番人として「ライオン=獅子」を用いていたようでですが、仏教の伝来とともに主に「建物の守護神」としての役割も与えられ沖縄に渡ってきました。
そうして彼らは沖縄の民家の屋根に住み着き、「建物の守護神」というわけです。ただしそれだけではウチナーンチュは物足りなかったのですよ。
◆シーサーは2対で1つ
屋根の上のシーサーに限らず民芸品店で鎮座してペアのシーサーには、性別があるって知ってました? 口を開けている方が雄(オス)。閉じている方が雌(メス)とされています。
インターネット上の情報を見ていくと「阿吽の呼吸」をモチーフとし、物事の始まりと終わりを表現していると書かれたサイトが多く見られますが、個人的には沖縄で古くから言い伝えたれている説が一番しっくりきます。
雄のシーサーは口を開け威嚇・けん制し、禍(=災い)が入って来ないように。
雌のシーサーは口を閉じて家族の幸(=幸福)が外に逃げてゆかないように。
私はここに沖縄の「民家の屋根に住むシーサー」の本質があると思います。
◆シーサーの本質
中国から渡ってきたシーサーのご先祖様は、「建物の守護神」としてやってきたわけですが、彼らは沖縄という土地で新たに「家内安全の守護神」としての役割を与えられたのです。
沖縄県民にとって共同体の最小単位である「家族」の安全はとても重要です。人はそれぞれ長い短いはあるものの、生きている時間に必ず終わる時がやってきます。
ただし長い期間、寝食を共に生活する人が集まることで、想いや価値観は共有され、時を超えて続いていくことを昔の人は経験から知っていたんでしょう。
だからこそ守るべきものの最小単位を「家族」とし、住まいの一番高いところである「屋根」にシーサーを「お迎えした」のではないでしょうか。
◆沖縄県外へ旅立つシーサー
沖縄では家の屋根や門柱にお迎えするシーサーですが、近年には沖縄を象徴するアイテムとして注目され、数多くのシーサーが観光地やお土産品店で人気を集めています。
沖縄の赤土が使われている素朴な素焼きのシーサーはもちろん、工芸品のとして精巧に制作されたシーサーまで、バリエーションも豊富です。
特に人気なものが、お部屋の中で飾ることのできる「手のひらサイズ」のシーサーで、カラーバリエーションも豊富。インスタ映えするシーサーを見つけることもできますよ♪
◆シーサー選びのポイント
いざ、シーサーをお家へ連れ帰りたいと考えても、どれを選んでいいか分からない方も多いと思います。そこで自分にあったシーサーを選ぶコツをまとめてみました。
・ポイント①:大きさ(=サイズ)を決める
シーサーを個人でお家に迎える場合、お部屋に置くスペースの問題が一番大きくなります。
最近多く観光地で出回っておるシーサーであれば、ペアシーサーでも片手のサイズに収まるコンパクトなものもあります。
ただし、あまり小さいと「カワイイ」のが玉にキズ(笑)。シーサーは本来「守護神」ですから禍(=災い)を遠ざけたいなら、少しイカツイ方がいいかもしれませんね☆
・ポイント②:予算で決める
予算はとても重要ですが、工芸品的な陶器のシーサーでない限り、数万円もすることはありませんのご安心ください。沖縄県内での販売価格なら約5000円、県外への通販価格なら8000円くらいで、良いシーサーをお家に迎えることができます。
・ポイント③:素材で決める
赤土の素焼き、赤瓦のモザイク、陶器、貝殻の寄せ集め、etc… 沖縄県内であれば、様々なバリエーションのシーサーを見つけることができます。こういった「レアなシーサー」をは、なかなか通信販売で手にいてることができません。
定期的にこのアカウントで、いろんなシーサーをチェックしていくので、気になるシーサーが出てきたらお気軽いお問合せください♪
・ポイント④:ひとめぼれを信じる
じつのところ、このポイントが一番重要です。シーサーは生活に必要かと問われれば、決してそうではありません。ただ、シーサーと共に暮らす生活は、「沖縄マインドを常にそばに置く」というお金に変えられない価値を気付かせてくれます。
そういうわけで、人もシーサーも長く付き合うなら相性は大事。
「必要か、必要じゃないか」といった判断基準ではなく、「欲しいか、欲しくないか」といった判断基準になるシーサーにめぐり合えたら、それはとても幸せなことですからね☆
◆まとめ
今回のウチナーンチュ養成講座、いかがだったでしょう? インターネットでなんでも調べられ、買うことのできる便利な世の中になりましたが、まだまだ現地でしか感じることができないコトやモノは沢山あります。
沖縄旅行で知ったけど、もう少し詳しく知りたいとか、リクエストがございましたら、お気軽にお問合せくださいね。