沖縄といえば青い空とエメラルドグリーンの海、そして白い砂浜。食べ物ならゴーヤーやちんすこう、お酒は泡盛がよく知られています。みやげ品だとパインや紅芋のお菓子、シーサーの置物などなど。
ですが、実はそんな有名になったものでもその由来など背景をご存知ですか?その中でも「沖縄風ドーナツ」として有名な「さーたーあんだぎー」についてご紹介していきたいと思います。
さーたーあんだぎーとは
沖縄の方言で砂糖のことを「さーたー」と言い、揚げもののことを「あんだぎー」と言います。直訳すると砂糖の揚げたものという感じになってしまいますが、実際の材料は小麦粉、砂糖、卵、そして油。シンプルで簡単に作れることからこういった名前が付きました。沖縄では昔からおやつや、お茶うけとして慣れ親しまれているお菓子です。

縁起物として
さーたーあんだぎは、実は中国から伝わってきたもので、開口笑(かいこうしょう)と言います。中まで火が通り丁度食べ頃になった時に、サクッと割れパッと咲いて笑っているように見えるところから、「開口笑」と言う名前が付きました。今でも結納やお正月などお祝い事には欠かせない食べ物です。
昔からある食べ物で地元沖縄の方も、こんな名前の由来があったことは知る人は少ないのではないのでしょうか?沖縄と中国との交流が深かったことをこういった身近な食べ物を通して改めて実感するところです。
簡単に作れて美味しい
小麦粉、卵、砂糖ないし黒砂糖・三温糖とベーキングパウダーなどを「やや緩いクッキー生地程度」の固さに混ぜ合わせ生地を作り、適量を丸めて低温の油(摂氏140 – 150度)で数分間揚げる。低めの油温から揚げ始めそこから油温が150度程度に上がるまでを弱火で数分掛け、仕上げで表面に好みの揚げ色を付けるというゆっくりとした揚げ方をするとふっくら美味しく出来上がります。
生地にカボチャ、紅芋、ウコン等を練り入れたバリエーションも存在し、また近年では専用のミックス粉(ホットケーキミックス粉のような物)も販売されています。適量の卵を入れて油で揚げるだけという物も見られ、家庭で作る際にこれを利用する人も多く、手軽で簡単に作ることができます。このミックス粉にも、黒糖味や紅芋味と種類が増えてきていて、さーたーあんだぎーの美味しさと楽しみ方も幅広くなってきています。