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ちんすこうの味の魅力とは!! 王族のみが口にできた宮廷のお菓子!! 琉球時代のちんすこうは今と違った!? ちんすこうがお土産として広まった背景 ちんすこうにも沖縄の長寿の秘密が!? 過剰摂取にならない量とは ちんすこうは沖縄の心 お菓子にラードがつかわれるようになった背景 ちんすこうのアレンジメニュー |
沖縄の郷土菓子である「ちんすこう」。 琉球王朝から続く高品質でありながら、低価格である上品なお菓子です。どうして沖縄土産の定番なのか、多くの人を魅了する「ちんすこう」の魅力についてお伝えします。
ちんすこうの味の魅力とは!!

クッキーやビスケットに似た見た目ではありますが、独特な食感と味は他とは一線を画しています。他にはない美味しさがリピーターを生むほどの人気に繋がっているのでしょう。
また最近売られているお土産のちんすこうは、味も形もバリエーションが豊富です。
定番であるプレーンのほかにも、パイン・紅芋・黒糖・チョコレート、ほかにも多くの味のちんすこうが売られています。
形も定番の細長いものから丸くて小さなものまで、見た目も華やかでかわいらしくなっており、つい手に取りたくなる魅力であふれています。
見た目の華やかさと美味しさから、贈答用としても喜ばれることでしょう。
王族のみが口にできた宮廷のお菓子!!

国王が交代をするたびに、中国皇帝に国王になる旨の承認を受けていたため、冊封使という使いが、多くの専門家とともに琉球に訪れていたのです。
その専門家の中に中国の菓子職人がいたので、中国の菓子の製法が琉球に伝わったといわれています。琉球は日本にも属していたため、日本の菓子作りの製法も独自に取り入れていました。
そうして作られたのが「ちんすこう」です。王族などの高貴な人々のみ口にすることを許されていたので、庶民が食することはありませんでした。そのような歴史の背景が名前にも反映されています。
ちんすこうという名は「ちん」=「珍や金の意」と「すこう」=「菓子の意」から成り立っています。珍しく高価なお菓子であったことがうかがえます。
琉球時代のちんすこうは今と違った!?
ちんすこうは昔と今では違いがあります。昔のちんすこうは米粉・卵・砂糖・ラードを使って、焼くのではなく蒸して作られていました。今でいう中国風の蒸しカステラのようなものでした。
今のちんすこうとなったのは、明治末期のことです。これまで蒸して作られたちんすこうを試しにレンガ釜で焼いてみたところ、思いのほか美味しかったためにその製法が現在まで受け継がれたといわれています。
ちんすこうがお土産として広まった背景
ちんすこうがお土産として広まったのは昭和になってからのことでした。1975年の沖縄国際海洋博覧会でちんすこうを販売したことがきっかけといわれています。そこから多くの人々に親しまれ、沖縄の代表的なお土産となりました。
ちんすこうにも沖縄の長寿の秘密が!?
かつて動物性脂肪は、悪玉コレステロールを増やすという理由で摂取を控えるようにといわれていました。動物性脂肪を摂取する分、植物性脂肪のほうがヘルシーだと思われていたこともありました。
しかし最近の医学・栄養学の研究の結果では、コレステロール値が高いと不健康であるという考えが改められつつあります。コレステロール値の高い高齢者のほうが、そうでない高齢者よりも寿命が長いといわれています。
また認知症になりにくく、脳梗塞になった時の症状が軽いともいわれています。豚肉の油(ラード)には、コレステロール値をコントロールしてくれる働きがあることがわかりました。
コレステロール値が高すぎるときにはコレステロールの値を下げて、コレステロール値が低すぎるときには値を正常に戻してくれます。
豚肉に含まれるアラキドン酸・ビタミンB1などは、血圧・免疫力のコントロール、疲労回復などに効果を発揮します。
コレステロール値が低すぎると、うつ病や不安神経症などの精神疾患にかかりやすいともいわれています。豚肉にはそれらの予防効果もあります。
ちんすこうには豚の油(ラード)が含まれています。カロリーが高いので食べすぎには注意が必要ですが、おやつとして上手に取り入れることによって健康効果も得られるでしょう。
過剰摂取にならない量とは
ちんすこうのカロリーは1個(20g)として、103キロカロリーあります。ポテトチップス1袋のカロリーは約350キロカロリーです。
おやつとして食べるくらいなら、3個くらいがちょうどいいでしょう。腹持ちも良いので、そのくらいで満足感も得られます。
プレーンのちんすこうは個包装1袋に2個入っているので、最大でも2袋(4個)までにしておくとカロリーの摂りすぎにはならないでしょう。
ちんすこうは沖縄の心

ほかにも郷土菓子には、サーターアンダギー・タンナファクルー・コーグヮーシ・のまんじゅうなどがあります。沖縄独自の慣習がこのようなお菓子を生んだ背景となっています。
お菓子にラードが使われるようになった背景

沖縄では古くからたくさんの豚肉を消費しています。また沖縄の人たちは豚肉を余すことなく消費するので、ラフテー・ミミガーなどの部位も食べられています。豚の油(ラード)も、料理やお菓子にたくさん使われてきました。
ちんすこうなどの沖縄のお菓子は、郷土にあるものを上手に取り入れて作られたお菓子であるといえるのではないでしょうか。
ちんすこうのアレンジメニュー

ちんすこうをアイスクリームに添えるのがオススメです。冷たくしっとりしたアイスクリームをちんすこうに付けて食べます。
ひんやりとした食感がサクサクとしたちんすこうに加わることによって、食感の変化を楽しむことができます。
ちんすこうの甘さも控え目なので、アイスクリームがちょうどいいアクセントになります。ご家庭でぜひ試していただきたい一品です。
ちんすこうを牛乳やコーヒー・紅茶など、お好きな飲み物に浸して食べるのもオススメです。
ちんすこうのパサパサした感じが苦手という方にはぜひ試していただきたいです。ちんすこうはシンプルな材料で作られているため、どんな飲み物とも相性が良いです。
ちんすこうを砕いてパイの型に敷き、リンゴを砂糖で似たものを敷き詰めるアップルパイ風な食べ方もオススメです。
他にも砕いたちんすこうを、他のお菓子にまぶしたり振りかけたりしても美味しく食べられます。ちんすこうのまろやかな甘味は、ほかのスイーツとの相性が抜群です。
まとめ

古くは琉球王国時代の高貴な人たちに親しまれてきました。ちんすこうに含まれるラードには様々な健康効果もあることがわかりました。日常のおやつとしても、お土産としても、贈答としてもオススメなお菓子です。